第七官界の中心で咆哮する

イチオシのカナダ発ポストアポカリプスBL小説『Fallocaust』をはじめ、英語のM/Mロマンス(BL)を中心に、BL小説などをレビュー。

Master of Restless Shadows Book Oneの章ごとのあらすじ

Master of Restless Shadows Book One (The Cadeleonian Series 5)の章ごとのあらすじ

 

※ネタバレを含みます!

※人物説明のカッコ内は勝手に当てたカタカナ。発音が間違っている可能性あり

 

Narsi(ナーシ)…医師。Grunito家で育つ。Bertoの友人。Atreauを尊敬
Father Timoteo …神父。エレザールの兄。
Berto(べルート)…ティモテオの弟子。Delfiaが好き
Master Ariz Plunado(アリツ・プルナード)…ダンス・フェンシング教師。焼印のため裏でHierroに仕える
Delfia(デルフィア) …Master Arizの妹
Calina…Delfiaの双子の娘。Sparanzoの影武者として男の子のふりをする。
Marisol…Delfiaの双子の娘。
Duke Fedeles Quemanor
Sparanzo(スパランツォ)…フェデレスの5歳の息子
Oasia(オアシア)… Fueres家の長女でフェデレスの妻。
 
Sabella…Atreauの使う諜報員。Fat Gooseの常連
Suelita Estaban…ラディスロの思い人?教皇側の暗号文を解読。Sabellaの助けで家から逃げ出す
Captain Ciceron(キケロン)…教皇側の司祭と尼僧から文を奪う
Jacinto(ヤキント)… Sevanyoの四男
Lady Hylanya(ヒラーニャ)…Count Radulfの妹
Kili… Hylanyaの護衛
Spider…Fat Gooseの店主
Inissa… Jacintoの愛人。Hylanyaに付き添う
Hierro Fueres(ヒエロ・フュエレス)…アリツを服従の焼印で縛る。
Remes Sagrada(レムス)… Prince Sevanyoの次男。Fueres家と組んでSevanyo派と敵対。
Dommian…Fueres家から送り込まれた暗殺者。
Capten Yago(ヤゴ)…教皇派の隊長
 
Procopio…Ladisloの元上級生
 
C1
ナーシ、ケマノール邸に到着。アトレーウと会う。
C2
ヒラーニャ姫が潜伏していることがアトレーウの間諜とのやりとりで分かる。ヒラーニャに医師が必要
C3
アリツはキケロンを暗殺し、首を主人のヒエロに届ける
C4
ナーシは公爵邸でハルディームの味方がいることを知る。部屋に着き落ちつく。
C5
アリツはFueres家でRemesのPrince Sevanyo派への敵意ある会話を聞く。次男であるにも関わらず、レムスはFueresの次女クララを女王にすると言った。
C6
ナーシの診療室にアトレーウが訪れる。次にデルフィアとアリツが来て、アリツの切り傷を治療する。アリツの体の古傷と胸の丸い焼印に気付く。
C7
フェデレスとアトレーウの会話。アトレーウがナーシのことを取りなす。フェデレス視点でthe Buttle of Heaven’s Shardで作られた魔法の守りが消えかけていること、ヒラーニャ姫が毒を盛られたこと、キケロンとフェデレスの関係が明かされる。
セバーニョ王子の前で暗殺の企てがありフェデレスは影を抑えられず暗殺犯を斬殺する。
C8
アリツとフェデレスは剣の稽古をする。アリツはフェデレスを心から大切に思っている。キケロンの暗殺の報がもたらされる。
C9
ナルーシは朝の礼拝で紹介される。ティモテオとべルートに合流する。フェデレスとアトレーウが現れ、ナーシは”お使い”にかりだされる。
C10
デルフィアの娘たちの訓練。スパランゾの影武者になるため男の子の格好をしている。アリツはFueres家から送り込まれた暗殺者に気付く。
C11
ナーシはヒラーニャを目覚めさせる。
C12
Green Doorが教皇派によって捜索される。Jacinto王子と一行は上手く捜索をかわす。
C13
キケロンの葬儀。フェデレスの影のコントロールに妻のOasiaが貢献している。ティモテオはハルディーム族のため教皇に挑戦する気であることをフェデレスに打ち明ける。フェデレスはナーシとべルートを庇護下に置くことを約束する。
C14
アトレーウはキケロンの下手人について聞き込みする。Yagoの手下を巻く。ヒラーニャは無事出港する
C15
ナーシは買い物の後、祭りの日を楽しむ。Yagoから逃げて聖なる森へ行き、バヒームの声を聞く。アトレーウと合流し、床につく。
C16
ハビエルに呼び出されたアトレーウは、shread of heavenが抑えているものが、世界を消滅させる力があるBlack Fireだとの推察を聞く。
二人はケマノール邸で衛兵のドミアン暗殺に遭遇し、手当てをしようとしたナーシはムエラテの毒に倒れる。アトレーウはこの暗殺をOasiaが知っていたと気付く。
C17
フェデレスとアリツはCrown Hillに遠乗りに行く。ヤキント王子が来て、教皇がグルニート家を破門・逮捕しようとしていることを知らされる。
C18
フェデレスは宮廷に駆けつけて、ネストルの連行を止めようとする。教皇がグルニート家からアネクレートの支配を奪うためソルトアイランドで医師を探していることが分かる。アトレーウの持つハビエルの密使の一部がヒエロに奪われる。 
C19
アリツは昏睡のナーシを見舞い、アトレーウに血に染まったハンカチを返される。ザッカリオ・オダリスを暗殺する。クララにスペランツォを守るようペンダントを託される。
C20
ナーシは目覚める。ティモテオから父親が誰か知る。
C21
アトレーウはイニッサとスパイダーが教皇派に連行されそうになっているところを危なく切り抜ける。2人の関係が明るみに出る。
アトレーウは自分の人生を虚しく感じる。
C22
ナーシとアトレーウはドミアンの部屋を捜索しようとしてデルフィアとアリツに出くわす。ナーシはドミアンの手帳をくすねる。ナーシとアトレーウらアリツが服従の焼印をされた暗殺者ではないかと推測する。
C23
フェデレスはハビエルの指示に従いcrown hillからcircle of wisteria を保全しようとして失敗する。オダリスの死を知らされる。
C24
ナーシはスペランツォの診察に訪れ、アリツに焼印のことを尋ねる。アリツは衝動を抑え、例え話でナーシに教皇派の陰謀を伝える。アリツを椅子に縛り付けた状態で、フェデレスが訪れる。
C25
フェデレスとオアシア、デルフィア、アトレーウ、ナーシは、アリツをクララの元に送り、ナーシと外で会って治療を試みることで決着する。
C26
フェデレスとアリツは心からの言葉を交わし抱き合う。
オダリス邸に送られたアリツはヒエロがクララを殺しかけているところに遭遇する。クララはアリツを使って父親を殺すことでフェデレス達に嫌疑をかけることを提案する。
C27
フェデレスはアリツの隷属を隠していたことでオアシアを問い詰める。ヒエロのcircle of wisteria への攻撃を感知し、フェデレスはcrown hillへ。circle of wisteriaを助けてヒエロを退ける。戦いを終えたフェデレスにルビーの首飾りが現れる。

英語BL小説「Fallocaust」第13章 英文読解ガイド

毎月、読書会をやっています。途中参加歓迎です。

https://twipla.jp/events/445933

 

1〜2章は作者に許可いただいて翻訳したので、こちらからどうぞ。

『Fallocaust』はKindle Unlimitedでも、普通のKindleおよび紙の書籍でも読めます。そして「なか見!検索」で9章冒頭までお試し読みできる!

 

 

 

第13章の要約

残酷描写:なし

性行為:なし

読了時間の目安:45分(15ページ)

 

**

*この章の視点(POV: Point of View)キャラクターはリーヴァーです。

リーヴァーはドクの診療所で目を覚ます。レオとグレイソンとドクに手当される。家に帰る途中キリアンが追いついてきて、自己紹介し、一緒に家に帰る。

 

ストーリーライン

・意識が少し浮上したり引き戻されたりしている朦朧とした状態から覚醒する

・リーヴァーはキリアンの様子を見ると言い張って起き出す

・町のみんながこの救出劇に注目していて、リーヴァーはヒーロー扱いになっていると聞かされる

・怪我の状態は悪いが、リーヴァーは早く家に帰りたがる

・グレイソンとレオは、キリアンが起きて手当が終わったら家に送り届けると約束する

・リーヴァーは救出が成功したことで今までの他人と距離を取ってきた生活ががらりと変わってしまうことを認識し始める(140p)

・混乱しながら、まずは自己紹介しなければと思いつく

・キリアンが追いかけてきて、ふたりは見つめ合い、リーヴァーは迷いを振り払ってキリアンを抱きしめ、自己紹介する

・リーヴァーはキリアンを連れ帰り、家と拾い集めたコレクションを見せる

・不安がるキリアンに、安全のための設備があることを説明する

・リーヴァーの無神経な冗談にキリアンが泣き出す

・リーヴァーが脳震盪に見舞われ、キリアンが世話をする

・ふたりはソファーで眠りに落ちる

・目を覚ましたリーヴァーは背中の痛みを感じ、ふたりはドラッグをやる

 

語彙・文法

 Josh the grounds keeper wasn't doing his job, I guess. (135p)

訳)整備人のジョッシュが仕事を怠っているようだ。

  • was doing:一時的な状態を表す進行形。いつも仕事をしていないのではなく、この場合に限って怠っている、その結果窓が汚れているということ。過去形なのは英語の小説の地の文が基本的に過去形だからです。意味は現在進行形で解釈してOK。

なぜいきなりJoshとかいう知らない人物が出てくるのかというと、意識が朦朧としているリーヴァーが窓を見て考えている混乱した状態だからでしょう。この話から石鹸の香り(キリアンの香り)に話を繋げるためなので、「誰?!」と混乱しないで大丈夫です。

 

how skinny he had let himself get. (137p)

訳)どれだけやせっぽっちになってしまったかということ

強調のためにskinnyが前に持ってこられているという考え方ができる。

元の文は He had let himself get (that) skinny. 

(これほどまでに)痩せてしまった →前に持ってくるとHow skinny になる

 

  • let 人+ V原型;使役動詞;人にVさせる →自分自身を痩せっぽっちにさせる
  • had + 過去分詞;過去完了

 

love thing (137p);愛とかいうもの

 

"it's been a long day."

"it sure damn well has." (138p)

訳)「大変な一日だったんだ。」「そりゃあもちろん大変だっただろうさ。」

It has been a long day なので、現在完了で長い一日という状況やその影響がまだ続いていると言う意味があります。itは天気・時間を表すときの主語としてのitというやつ。sureもdamn wellも強調です。省略を補うと、it (sure damn well) has been a long day. となります。

 

Skinny little fucker. (139p)

訳)やせっぽっちな野郎め。

  • skinny;やせた
  • little;親愛や軽蔑の念を強調して言う語。今回は前者
  • fucker;悪口としての意味もあるが、「あいつ」くらいの意味で言う場合も。親しげな含意もあり。

キリアンのことです。

 

"You and Killian can also get first dibs on the merchants' caravans. I think that's your biggest haul to date!" (140p)

訳)「お前とキリアンはキャラバンの荷物から分け前を取っていいぞ。今までで一番の大漁だな!」

  • dibs;分け前(俗語)
  • haul;(主に盗品の)収穫・儲け
  • to date;今まで

 

I remembered back to when he was gone, and I told myself to just stick to the basics like Grayson always said. (141p)

訳)キリアンが姿を消したときのことを思い出していた。グレイソンがいつも言っているように基本に帰れ、と自分に言い聞かせた。

  • remember;目的語を取る他動詞と、そうでない自動詞がありますが、今回は後者。backは副詞ですね。
  • stick to;「くっ付く」というのが基本的な意味。この場合は(基本に)「忠実にする」。

人間関係の基本=「自己紹介する」ということですよね。確かにそうだね……。

 

Then suddenly I could feel the confusion drip away from me like water on wax. (142p)

訳)唐突に、混乱が油膜に弾かれる水滴のように払われるのを感じた。

突然雷に打たれたように何かを悟るリーヴァーであった。

 

I was so tired. (....) I just wanted to come back down to earth. (....) I didn't need to put on a show for Killian. (147p)

訳)ひどく疲れている。落ち着きたいだけだ。(....) キリアン相手に見栄を張る必要はない。

  • come (back) down to earth;(現実に戻ってきて)落ち着く
  • put on a show;見せつける・誇示する

めまいがしてキリアンに世話されるのを格好悪いと思うリーヴァーが、自分に言い聞かせている部分。ちょっと見栄っ張りなんですよね……。

  

I hated being touched and this boy was just all over me. (148p)

訳)人に触られるのが大嫌いなのに、こいつときたらベタベタとくっついてくる。

  • andは文脈により逆説や順接の意味の接続詞になります。

 

 

"I want to do what you do." (149p)

訳)「君がやることをやりたいんだ。 」

  • what ; 関係代名詞 (=I want to do the thing which you do.)

キリアンはリーヴァーに同一化(尊敬する人を真似ること。心理学用語)しようとしているようです。いちばんリーヴァーをヒーローとしてみているのはキリアンということでしょう。

 

この章にはポピュラーハイライト(多くの人がハイライトした部分)があります。それについてはこちら。

tanith.hatenadiary.org

 

コメント

恋の戸惑いまでもグレイソンの「基本に戻れ」という教えで解決しようとするリーヴァー。これだけのことがあった後の「My name's Reaver」「My name is Killian. It's nice to meet you, Reaver.」は堪りません。学校英語役に立っている!

ところで、リーヴァーの手当されるのを嫌がるところや、キリアンに世話をされるのを面目が潰れたように感じるのは〈有害な男らしさ〉ですよね。なぜアメリカン・ヒーロー(ファロコーストはカナダですけどね)で病院から逃げ出そうとする人が多いのか男らしさの病を考えると納得できました。

 

 

 

 

ポストアポカリプスBL「Fallocaust」第17章の読み方

 第6回読書会の範囲でしたが、終わらなかったので第6.5回読書会を行いました。今回から、読書会参加者に作って頂いたメモを掲載します。

 

1〜2章は作者に許可いただいて翻訳したので、こちらからどうぞ。

『Fallocaust』はKindle Unlimitedでも、普通のKindleおよび紙の書籍でも読めます。そして「なか見!検索」で9章冒頭までお試し読みできる!

 

 

 

第17章の要約

残酷描写:あり

性行為:あり(性暴力)

ページ数:27ページ

 

**

*この章の視点(POV: Point of View)キャラクターはリーヴァーです。

 

悪夢を見たキリアンの言葉で、誘拐に関わったレギオン兵の生き残りの名を知ったリーヴァーは、その二人の兵士をレノに探させる。その日の夕刻に、リーヴァーとキリアンはレノの家に行ってドラッグやゲームで楽しむが、そこに探していた兵士の情報が入る。リーヴァーとレノはキリアンを残してレギオン兵狩りに向かう。

 

ストーリーライン

・リーヴァーはキリアンの叫びで起こされ、キリアンを正気づかせようとする

・リーヴァーは、キリアンの言葉から、生き残りの兵士を殺さない限り心の平穏は訪れないと気付き、殺害を誓う

・レギオン兵の名を強引に聞き出し、無線でレノに調査を頼む

・キリアンはリーヴァーの強引なやり方を責めてくってかかる

・一眠りし、アラスの広場へ向かうと、グレイソンに引き止められる

・グレイソンから商隊の荷物の分け前をみせられる。レイヴンが指名手配されていることを聞く

・アラスの外の岩山の上にあるレノの家へ行く

・最初は固い態度だったキリアンもドラッグをやり、マリオカートをやって盛り上がる

・探していたレギオン兵が見つかったと無線が入る

・リーヴァーとレノは必死に止めるキリアンを振り切って出かける

・見付けた4人の兵士は人違いだった。リーヴァーはレノは兵士をレイプするのを手伝う

・帰ってくると、キリアンはグレイソンに連れられてアラスに帰った後だった

・アラスの家に戻ってきたリーヴァーは人違いだったとキリアンに告げ、ふたりは眠りにつく

 

語彙

Uneasy 不穏、不安な状態
Keep someone from 人に〜させない
liability 負担、邪魔になる、足手まとい
the last straw 寓話から。最後の一押し。堪忍袋

参考:https://www.bloomsbury-international.com/student-ezone/idiom-of-the-week/1395-the-last-straw/

tentacles 情報網 pipeline
matters 否定形で使われることが多い
neither do you 君も分からないはずだ
Leave out 言わないでおく

“Dream on.”夢見てろ、冗談きつい

clearing 疑念を晴らす

been picked clean 探し尽くされる

kept them confined 留めておく

agile 柔軟、身軽

tiny 小さくて可愛い

“The world is poisoned, that’s why.”

Our standards レノとリーヴァーの満足いく基準

“Fetch 取ってくる
you’re so mean 意地悪

hooked 中毒

Speaking of which,

“How do you know?” Whyではなくhow

shit deal 条件が悪い

Rumour 噂では

cicaro 愛人、ペット 物語特有の語

farfetched 突拍子もない

cautious 警戒する

shit-eater smug grin ドヤ顔

racket 大騒ぎ

He wouldn’t let it go, 彼はスルーしないだろう

forts 要塞

disconnected 離人症状態 薬物でトリップの際も使う

 (@ajiconne さん作成)

 

文法

p.200

2段落目 the source 聞き手に対しての新情報/旧情報という観点で冠詞を使い分けている(話し手視点ではない)

 次の文のa screamのことを指している

 寝起きでねぼけてちょっと事態把握がおぼつかない感を醸し出している。

 

p.201

as if checking to make sure they weren’t there

theylegionariesのこと

・”But it kept them from raping me.” Itキリアンの前の文脈・全体を指している(Ravenが来るとキリアンが言ったこと)

Itのおかげでthemraping meから遠ざけたそのおかげでrapeされなくて済んだ

9段落冒頭”One held my arms back, ……”被害について語っている場面だが、日本語のよくある話し方とは異なって「(自分が)が〇〇された」という語り方ではなくて「(加害者が)(自分に対して)〇〇した」という描写の仕方をしている。英語っぽい書き方

liablity 字義的には「負債」

 「足手まとい」的に使うことも多い。 “I don’t wanna be a liability.”などなど

・”Six of them found me. ……”の箇所前の章たち、リーヴァーがカチコミをかけた場面などを踏まえてここでの人員の数・動きが判明する。

 最初の6人のうち2人が逃れていることが判明(その逃れた2人をリーヴァーが始末したいという風に決意する)

lowering his gazeうしろめたさ等のしぐさ

・”Please don’t make me”make me (tell their names)等が省略されている。使役動詞のパターン

・ページ末尾 the last straw for me

straw藁 ラクダの逸話から派生して ついに耐えきれなくなる負担[行為,事情].

 

p. 202

・“No, I’m going to fucking come for them.” No, (they are not coming for you) カッコ内が省略

彼らが来るのではなくてこちらからカチコミをかけにいくという強気姿勢

tentacles(触手)情報 比喩的な使い方

 

p. 203

・”That’s all that matters.” matter重要である という意味の動詞 

c.f. 北米で話題のBlack Lives Matter

 また否定形で用いられるケースが多いため。Black Lives Matterという標語はBlack Lives (Doesn’t) Matter という現状があるという前提をふまえてできている。否定形のほうが想起されやすいということ。

pipeline先ほどのtentacleと同様にここでも情報網という意味で用いられている

I stood my ground.一歩も引かなかった(外部からのパワーに圧し負けずにずっしり立ち続けている感じ?)

・”You have me.”行かないでと懇願するキリアンに対してなだめる上手い言い回し

 現在形なのでウソは言ってない。(ただし未来においてYou will have me.とは確約してない)

 

p.204

I had earned the nickname teufel, meaning devil, for a reason.

teufelドイツの悪魔

for a reason理由がちゃんとあってのことなので

悪魔というあだ名があるのには理由がある(それだけの戦闘力がリーヴァーにあり、それに関する定評がある)ということ。

I left out the details about……

leave(残しておく)details(詳細)を残しておくということで、言及せずに触れずにおいておくということ

・キリアンの発言”I’m coming.” 予定としての現在進行形comeするということに対する強い意志の強さ(予定といえるくらいの)

・”If it will be as safe as you say it is, … …” itリーヴァーがlegionariesにカチコミをかけること

 

p. 205

・”If you’re not going to risk it with me, why do I have to risk it with you?”

risk itlegionariesにカチコミをかけるという危険を冒すこと

with me(自分と一緒に危険をおかす一緒に行く・連れていく)じゃないというのなら、なぜyou(リーヴァー)がその危険を冒すことを看過しなくてはならないのか?といった感じの理論的な追及

 

p. 207

・”He’s not going to like it.” He = キリアン キリアンをこの件の会話を聞かせたくないという旨を、3人称をキリアンの目の前で使うことで距離があるような感じを出して表現している。

実際の英語会話の場面において、このような代名詞の使用法はあまり好ましくない(失礼な言い方である)とみなす話者も多いらしい。

he kept them confined them = 前文のmedical advances 複数形に注目するとわかりやすい

 

p. 209

・”…… You’re tiny.” The boy frowned.

ちっちゃくてかわいいね、みたいな言われ方をしたのでキリアンがちょっと気分を害している。

・”…… Play to your strengths.” 己の強みを活かしなよ

・”…… it had taken ns us years to make them to our standards.”

to our standardsこういう強度の家を作りたいなという願望・そのレベルにかなうようにするということ

 

p. 211

・”Do it, you’ll bring everyone down and we’ll all resent you for it.”

orより前のことをしろ、さもなくば……(or以降のようになるぞ)

・”…… you’re so mean to him.” ここにおけるmeanは形容詞 卑劣・下品などの意味、ここでは軽くいじわるくらいの意味

・”…… Speaking of which, ……” そういえばそのことについて思い出したわ!くらいの使い方

which漠然とした指示対象でSpeaking of 〇〇という風に具体的な意味があるわけではない(関係代名詞由来?)前後の文脈によっていろいろ指せそう

英会話で頻出表現、話題転換等にガンガン使おう

 

p. 212

・”How do you know?”Why do you knowなどの聞き方ではなく、howを使って訪ねるという形式で慣習化している

 

p. 213

cicaroファロコーストオリジナル用語 ペット・色子

Even though the thought of fucking Silas was farfetched it was ridiculous.

farfetched あり得もしなさそうなこと

 

p. 215

Perhaps he thought Reno might be more competition to him

p. 216

・……, closing the door behind me on his muffled wail.

ここにおけるonは空間的な意味ではなくて拡張された意味

 抽象的な隣接性を指す

It wouldn’t take me long to gut and skin……

 ここにおけるgutskinは動詞で用いられている 内臓を抜く/皮膚を剥ぐ

 

p. 217

・”She’s right, see the light?” shesee, rightlightで音遊びというような感じ、発音注意

She無線で情報を伝えてくれた女性のこと

She’s right彼女の言ってたことが確かに正しかった

Well, they knew what they were signing up for…….

sign up 登録する + for 〇〇のために

 〇〇のために登録したというのは彼らも知っているはずだlegionarieになった際

 

p. 224

In spite of myself我知らずのうちにって感じ

 

(@arbiter_osaka さん作成)
 

コメント

ここまで読んできて、いちばんのドン引き場面(当社比)があるこの章ですが、それはそれとして、強くて守ってくれるスパダリキャラになってきていたリーヴァーの、性格の微妙な面も見えてきます。キリアンの願いより、自分がすべきと思ったことを優先する頑固さ、そのためには恋人も突き放す冷酷さ。そして、性的に潔癖というか、これからキリアンと親密なふれあいができるのかという読者の疑問をレノが代弁して殴られていますね。 笑

ギオンの捜査が迫ってきている感じもあり、これからまた一波乱ありそうな予感で次章へ。 

 

英語BL小説「Fallocaust」第12章 英文読解ガイド

毎月読書会をやっています。途中参加歓迎です。

https://twipla.jp/events/445933

 

1〜2章は作者に許可いただいて翻訳したので、こちらからどうぞ。

『Fallocaust』はKindle Unlimitedでも、普通のKindleおよび紙の書籍でも読めます。そして「なか見!検索」で9章冒頭までお試し読みできる!

 

第12章の要約

残酷描写:微

性行為:なし

読了時間の目安:45分(15ページ)

 

**

*この章の視点(POV: Point of View)キャラクターはリーヴァーです。

 

リーヴァーは忍び込んだ工場でキリアンを見つけ、建物をC4で吹っ飛ばす。満身創痍でアラスに近付くとグレイソンとレオが二人を担ぎ込んだ。

 

ストーリーライン

・リーヴァーは徒歩で工場に近付き、フェンスを切って侵入する

・配達員を撃って脱出用に四輪バイクを確保し、排気口に爆弾を仕掛ける

・ゴミ置き場に来た従業員を脅し、ユニフォームを奪い、キリアンの居場所を聞く

・建物内に侵入し、従業員を撃ち殺す

・繭のようなポッドに入れられた人間たちのなかからキリアンを見つけ出す

・銃を持った追手を、ドアに仕掛けたC4爆弾で吹っ飛ばす

・キリアンを庇い、怪我を負いながらバイクでアラスへの帰途につく

・途中で具合が悪くなり、ラジオでアラスに連絡する

・グレイソンのレオが迎えに来て、リーヴァーとキリアンをアラスに連れ帰る

 

語彙・文法

 I ripped my M16 from the inside coat loop and shot her several times in the back. (127p)

訳)M16を白衣の内側のループからもぎ取ると、女の背中を何度か撃った。

Shot herだと、弾は命中しているが、Shot at herだと、「彼女に向けて発砲した」になり、命中したかどうかは不明になる。

  

"Hey, am I working tonight?" (132p)

訳)「今日、シフト入ってるっけ? 」

  • be + V ing:現在進行形で未来のことを言う用法

爆発の衝撃による見当識障害で訳の分からないことを言っているリーヴァーのセリフ。仕事大好きだよね。

be + V ingは時間的・心理的に連続・近接した未来のことを言うときに使う。willは「意志」、be going toは「予定」というニュアンスがある。

 

"I gotta make my fuckin' entrance!" (133p)

訳)「かっこよく入場しなきゃいけねえんだ! 」

  • make an entrance ; 入場(登場)する

ただどこかに入るというより、格好をつけたり大げさに行進するようなニュアンス。

  • gotta = (have) got to = have to
  • fuckin' = fucking ; entranceを強調する語

 

コメント

リーヴァーくん大活躍!! C4爆弾を爆発させつつ、キリアンに手をふれるのにドキドキという純情×暴力のギャップがたまりませんね…‥。そして爆破の衝撃でヘロヘロリーヴァーになってるところと、パパ達に丸太のごとく担ぎ込まれてるのが面白くってかわいくってほっこり☺ レオとグレイソンも何やら秘密があるようだけど、やっぱり頼りになるパパ達です。リーヴァー、愛されてんじゃん。

 

 次章の読解ガイドはこちら。

tanith.hatenadiary.org

 

ポストアポカリプスBL「Fallocaust」第11章の読み方

第4回の範囲です。

 

1〜2章は作者に許可いただいて翻訳したので、こちらからどうぞ。

『Fallocaust』はKindle Unlimitedでも、普通のKindleおよび紙の書籍でも読めます。そして「なか見!検索」で9章冒頭までお試し読みできる!

 

 

 

第11章の要約

残酷描写:微(死体)

性行為:なし

読了時間の目安:15分(7ページ)

 

**

*この章は三人称で視点(POV: Point of View)キャラクターはレオです。

 

レオとレノは、リーヴァーの手紙を見てグレイソンを探しに来る。グレイソンはリーヴァーの残酷な性質についてレオに話し、「彼」という存在に言及する。ふたりは教育方針について言い争う。

 

ストーリーライン

・レオはレノが運転する四輪バイク(クワド)に同乗している

・レオはグレイソンに対する心配で居ても立ってもいられない

・手紙に書いてあった場所に付き、デコドッグがグレイソンを見つける

・レオはグレイソンからリーヴァーの様子を聞き、殺戮現場を見る

・グレイソンがレノを遠ざけ、「彼」と言う存在に言及する

・グレイソンとレオがリーヴァーに関して秘密の計画を持っているらしいことが明かされる

・レオはリーヴァーに対して息子のように感じており、計画を進めようというグレイソンと口論する

・リーヴァーを助けに行きたいレノをなだめ、荷物をまとめてアラスに帰ることになる

 

語彙・文法

"Leo pursed his lips." (111p)

訳)レオは唇をすぼめた。

  • pursed lipsは、不快感や怒り、不満、考え込んでいる様子などを表す表情。

画像検索をすると、有名な映画の場面などが出てきて想像がつきやすい。

 

"That little fucker" (114p)

訳)「あんちくしょうめ」

fucker : あいつ、やつ、馬鹿者

必ずしも悪感情を表すものではなく、親しげな言い方としても使う。 

 

"They sold him alive to Typhus Canyon" (114p)

訳)「奴ら(レギオン兵)は彼(キリアン)を生きたままチフスキャニオン(工場)に売った」

 They(S) sold(V) him(O) alive(C)の第5文型。

 

 

"Killing is one thing, but..." (117p)

訳)「殺すのは分かるが、あれは... 」

  • A is one thing and B is another.:AとBとは別だ

ここでは直接言及されていないbut以下がKillingとは別だ、ということが示唆されているセリフです。

リーヴァーの残虐行為は、ただ殺すのとは違う、それ以上の異常性がある、ということ。

 

"I saw him in him." (117p)

訳)「リーヴァーに"彼"が見えた。 」

ここのセリフはリーヴァーの話をしているので、himはリーヴァーと考えるのが自然ですが、斜体になっているのと、「彼の中に彼を見た」という内容が変なので、斜体のhimが誰か別の人物、しかもグレイソンとレオの間では通じる誰かを指していることがわかります。

 

コメント

おお…? 初めてのレオ視点(三人称だけど)と、今までリーヴァーから見た姿しか書かれてなかった登場人物のやりとりが見られる章だけど、最後の意味深会話に全てが持って行かれる.........! 「彼」って誰やねん!!!!! レオとグレイソンが何か隠してるっぽいことは薄々分かってたけど、謎は深まる。何かリーヴァーの残虐性と関係あるっぽいね。ドキドキ。 

 

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ポストアポカリプスBL「Fallocaust」第10章の読み方

第4回の範囲です。

 

1〜2章は作者に許可いただいて翻訳したので、こちらからどうぞ。

『Fallocaust』はKindle Unlimitedでも、普通のKindleおよび紙の書籍でも読めます。そして「なか見!検索」で9章冒頭までお試し読みできる!

 

 

 

第10章の要約

残酷描写:あり(流血/死亡/残虐行為)

性行為:なし

読了時間の目安:25分(12ページ)

 

**

*この章の視点(POV: Point of View)キャラクターはリーヴァーです。

キリアンを襲ったレギオン兵の野営地に着いたリーヴァーは、兵士を殺し、リーダーからキリアンが生きていることを聞き出す。付いてこようとするグレイソンを昏倒させ、武器をありったけ持ってキリアンが運ばれた工場に向かうリーヴァーだった。 

 

ストーリーライン

・リーヴァーが見張りの兵士に襲いかかる

・寝ている兵士ふたりの膝頭を切り落とす

・他の三人の兵士を次々と追い詰めて殺す

・戻ると、追いついてきたグレイソンが二人の兵士を縛り上げている

・リーダーの男を尋問していると、もう一人がリーダーの息子だとわかる

・息子の安全を約束し、キリアンの行方を聞き出す

・息子を殺したリーヴァーは、父親の銃撃で倒れる

・リーヴァーは意識を取り戻し、付いてこようとするグレイソンを昏倒させる

・グレイソンを安全なところに移し、縛られていたデーコンドッグに手紙をつけてアラスに戻らせる

・弾薬と爆弾を補充し、キリアンが送られた工場へ向かう

 

語彙・文法

"I was disappointed but I didn't let it dampen my spirits for too long." (100p)

訳)がっかりはしたが、それ(=手を下す前に、兵士が飛び降りて死んだこと)にいい気分を台無しにさせてはおかなかった。

  • let + O + 動詞の原形 : Oにdo させる(使役動詞)
  • spirit : 気分、意気

テンションが高い状態をhigh spirit などと言います。

 

"No... I... I was just put on as a relief for Peele." (101p)

訳)「違う…… 俺はピールの交代で連れてこられただけだ。」

put on : 連れてくる

put on にはたくさんの意味があるが、ここでは「連れてくる」。 

 

I was put(過去分詞) on で受け身なので、「連れてこられた」。

putが現在形・過去形・過去分詞形が同じなことに注意。

 

reliaf:交代要員

putが現在形・過去形・過去分詞形が同じなことに注意。Peeleは人名。

 

"What if all this news just meant his pain and fear had been prolonged?

That I wouldn't even have a body to touch, or to take revenge on." (107p)

 

That I wouldn't と来ていて、このthatは何なのかと言うと、前文の隠れた関係詞のthat との並列。 to touch と最後の to take revenge on も並列になってa bodyにかかっている。

"What if all this news just meant

(that) his pain and fear had been prolonged?"

That I wouldn't even have a body to touch

, or to take revenge on."

 

  このnews(知らせ)が(that以下)を意味するだけだとしたらどうするか。

(that以下①) 苦痛が長引いただけ

(that以下②) 死体さえ手に入らない

(死体にかかる不定詞)

手をふれる(ための)死体

復讐する(ための)死体

ここで疑問なのが、take revenge on (人) だと、(人) 復讐するという意味なので、復讐する対象がa bodyのように読める点。

revenge (人①) on (人②) では、「(人②)に(人①)の復讐をする」となる。どちらにしてもonの後には復讐の対象がくる。

 

コメント

 

今まで散々喧伝されてきたリーヴァーの異常性がついに火を吹きました。怒りに駆られて・・・とかそういうレベルを超えている・・・・! そして今までのでかい態度に見合うだけ強かったことがはっきりしました。レイヴン、さすがです。その一方で、パパ達に対する愛情は可愛いし、筋の通し方はきちんとしてますね。一筋縄ではいかないキャラクターです。 

タイムロスがあったけど、無事にキリアンがアレされる前に間に合うのか!!!頑張れリーヴァー! 

 

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ポストアポカリプスBL「Fallocaust」第9章の読み方

第4回の範囲です。

 

1〜2章は作者に許可いただいて翻訳したので、こちらからどうぞ。

『Fallocaust』はKindle Unlimitedでも、普通のKindleおよび紙の書籍でも読めます。そして「なか見!検索」で9章冒頭までお試し読みできる!

 

 

 

第9章の要約

残酷描写:微

性行為:なし

読了時間の目安:25分(13ページ)

 

**

*この章は視点(POV: Point of View)キャラクターがリーヴァーに戻ります。

 アラスに戻ってきたリーヴァーはキリアンが戻っていないことを知る。軍兵に襲われた痕跡を発見し、ハイウェイの先に野営の火を認める。グレイソンがリーヴァーに追いついて同行する。

 

 

導入

:アラスの壁外にあるレノの家からリーヴァーとレノの二人が北門へ戻ってくる場面。

 

 

ストーリーライン

・レノがギターを鳴らしてリーヴァーをからかっている

・アラスのゲートに来て、マットと話しキリアンが戻っていないことを知る

・リーヴァーはキリアンの家を見に行く

・リーヴァーとレノはキリアンを追ってキャラバンの轍をたどって走る

・キリアンが捕まった現場で服と血痕を見つけショックを受けるリーヴァー

・グレイソンが追いついてきて、レギオン兵を追跡するリーヴァーに同行する

・怒りと絶望の最中に自分が恋に落ちていたと気付くリーヴァー

・アラスには帰らない覚悟でレギオンを殲滅すると誓う

・リーヴァーは遠くにレギオン兵たちの野営の火を認め、血に飢えた野生の本能に身を任せる

 

語彙・文法

"I enjoyed my best friend's company, but in the right doses." (84p)

訳)この親友(=レノ)と一緒にいるのは好きだが、何事も適量というものがある。

  • company :一緒にいること・同席  c.f. I enjoyed your company. 

会社という意味の他に友達や仲間、一緒にいることといった意味があることに注意。

  • dose :(薬などの一回の)服用量

比喩的な意味で使われています。「適量なら一緒にいるのは楽しいけど…」ということですね。

 

 

"I wouldn't have to deal with the rest of the block knowing I got Killian killed." (93p)

 

訳)俺がみすみすキリアンを殺されたとブロック全部が知ることに対処する必要はないだろう。

 "I wouldn't have to deal with the rest of the block knowing

deal with ~ing : ~することに対処する

would < will 

"I got Killian killed."

get(have) + O + 過去分詞

ここでは「受け身・被害」の意味なので、「キリアンを殺された」となる。

リーヴァーが保護下に置いていたキリアン、という含みですね。

 

"I'm sorry it took this for you to realize it."

I'm sorry (that): (that 以下のことに対して)残念だ

謝罪の意味ではなく、「心が痛む・悲しい・残念だ」という意味。

it take ~ to…:(to以下する)のに〜がかかる(必要とする)

  

コメント

 ああ……リーヴァー……。

ついに自分の感情を自覚したリーヴァーの慟哭が胸に刺さります。リーヴァーがキリアンと目を合わせなかった理由もここで明かされます。ずっとリーヴァーの一人称だったのになぜその理由が書かれなかったのかというのも、リーヴァーが自分の感情やキリアンへの気持ちを自分自身で認識していなかったからなんですね。若者よ、これが自我の目覚めじゃ......(涙)

ここまでリーヴァーはキリアンが死んだと思っているわけですが、どうなるのかお楽しみに!!

 

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