第七官界の中心で咆哮する

イチオシのカナダ発ポストアポカリプスBL小説『Fallocaust』をはじめ、英語のM/Mロマンス(BL)を中心に、BL小説などをレビュー。

ポストアポカリプスBL「Fallocaust」第3章の読み方

 2月くらいに3〜5章を範囲にしたオンライン読書会をやる予定なので、章ごとのガイダンスを書いておきます。前回が初回の読書会だったのですが、やり方が手探りでグダグダだったので今回はもうちょい頑張りますね😇

今回から初参加も歓迎です!

twipla.jp

1〜2章は作者に許可いただいて翻訳したので、こちらからどうぞ。

『Fallocaust』はKindle Unlimitedでも、普通のKindleおよび紙の書籍でも読めます。そして「なか見!検索」で9章冒頭までお試し読みできる!

 

 

 

 

第3章の要約

残酷描写:なし

性行為:なし

読了時間の目安:15分(12ページ)

 2年前のこと。アラスに王都から数年ごとに恒例の調査団が来る。リーヴァーは調査団が来た時はいつも町の外に出ていたため遭遇するのは今回が初めてである。グレイソンに、問題が起こったら調査団の長(mercer)を撃てと指示される。

 

導入部分の読み方

章の最初は大体が場面の説明なので読むのがちょっと面倒だし、新情報が多いので理解が難しい部分です。とりあえず語り手(一人称の「私」にあたる人物)の状況と場所を把握して、それ以外の細かい情報は無理に全て読もうとしなくてもOK。

Fallocaustでは章タイトルに名前が書かれていて、基本その人が語り手です。

 

導入

:最初の数ページはアラスの広場の描写と説明です。

主人公の様子

リーヴァーは広場にある小屋の屋根の上に積んである箱の上(高いところが好きなのね・・・)で昼寝をしている。

背景説明1

場面はアラスの中心にある広場(スクエア)。広場の周りは商店やパブが並んでいる。広場の中心にはファロコースト前の噴水があり、今は水源から水を引いて水汲み場として使っている。広場はアラスの繁華街であり、肉の配給や集会に使われる。

背景説明2

アラスの市長・グレイソンは祖父の代にここに定住して以来、市長を務めている。市民を尊重し礼儀正しいが、安全と秩序のためには冷酷な決定も下せるリーダーシップの持ち主。住民達に尊敬される強いリーダー。公明正大な人物。(25ページ)

背景説明3

調査団相手に舐めたことをすればブロック全体が掃討されることもある。普段は王の権力の影響から遠いところにいるアラスの住民にレオとグレイソンは言い聞かせる。

背景説明4

リーヴァーの住民たちへの軽蔑、サディスティックな嗜好、軍兵団を射撃の的にしていること

 

ストーリーライン

・市内放送で全住民にタウンミーティングの招集がかかる

・レオとグレイソンが住民達に王都スカイフォールからの調査団が来ることを伝える

・グレイソンがリーヴァーに成り行きがまずくなったらmercerを撃てと言う

・調査団が到着し、リーヴァーは射撃に適した背の高い建物(the Red House)へ

・広場を見やすい位置の部屋(他人の部屋)に侵入。赤ちゃんが激しく泣く

・ベランダから広場に入ってきた調査団にライフルで狙いを付けつつ観察する

・アラスの住人は順番に血液サンプルを取られて終わったらリストバンドを付ける 

 

語彙

・mercer

調べても出てこないのでファロコースト独自用語と思われる。調査団の一番偉い人。

・suck up

大人しく言う通りにする(類語: behave 行儀よくする)

 

"I couldn't care less what King Silas is doing with this information."

couldn't care less; (これ以上に気にしないことはできない)→どうでもいい

 

"in her prison pen or whatever they called those things, shaking the bars like some sort of beast." (31ページ)

→crib(赤ちゃんベッド・ゆりかご)です。

 

コメント

 リーヴァーに赤ちゃんが死なないように気を付けるだけの分別があって安心しました。しかし、このくらいの赤ちゃんに女も男も関係ないと思う。これだからいきがったガキは困りますね。

 

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