第七官界の中心で咆哮する

イチオシのカナダ発ポストアポカリプスBL小説『Fallocaust』をはじめ、英語のM/Mロマンス(BL)を中心に、BL小説などをレビュー。

ポストアポカリプスBL「Fallocaust」第4章の読み方

 2月6日に3〜5章を範囲にしたオンライン読書会をやる予定なので、章ごとのガイダンスを書いておきます。第3章のガイダンスはこちら

twipla.jp

1〜2章は作者に許可いただいて翻訳したので、こちらからどうぞ。

『Fallocaust』はKindle Unlimitedでも、普通のKindleおよび紙の書籍でも読めます。そして「なか見!検索」で9章冒頭までお試し読みできる!

 

 

 

 第4章の要約

残酷描写:なし

性行為:なし

読了時間の目安:15分(8ページ)

 

人口調査は何事もなく終わるかと思われたが、調査逃れを狩り出すために探索犬が放たれる。リーヴァーは危うく逃げおおせる。

 

導入

:第3章の続き

主人公の様子

リーヴァーはバルコニーから広場を注視している。

地の文のスタイル

3章でははっきりと示されなかったが、4章では現在のリーヴァーが回想して語っていることが分かる。

ストーリーライン

・調査が何事もなく終わるかと思われたが、調査逃れがいないか市内を捜索するため、捜索犬が放たれる

・グレイソンがmercerを撃つ合図を送る

・リーヴァーは、バルコニーから建物の外壁の出っ張りを伝って逃げる

・3階から壁伝いに地上に降りたところでレオがリストバンドを着けさせる

・誰にも見られないように家に戻る

・ 待つ間、レオとグレイソンは大丈夫か、自分の判断が正しかったか考える

 

背景説明1

リーヴァーの家は人が住んでいない荒れた地区にある、レンガ造りの建物だが、地上部分は物置でコンクリートの地下室で主に過ごしている。レンガの母屋の入り口はコンクリートで塞いであり、本当の入り口は母屋に接している物置の中に設置されたハッチで、トンネルが地下室に繋がっている。

 

背景説明2

家が少ないので、野菜などを育てる畑にしている部分がある。ファロコースト後は日照が少なく、野菜を育てるのは難しい。

 

語彙

・Hessian

遺伝子操作で作られたと思われる犬種

・wrap up

終える・終わる

・then and there

=immediately ;すぐに、即座に

 

"Though I wasn't, and never will be, the type of idiot to sacrifice himself for other people, I knew I had to come up with a better idea than shooting Carter's head off."

thoughは「〜ではあるが」という 意味の接続詞。butは文頭には使えない。

・feet

フィートは約30.5cmですが、文字通り足のサイズくらいと思うと想像がつきやすい。

・rip one's face off

よく出てくる表現。顔を引っぺがしてやりたいほどの苛立ちや怒りを表す比喩表現。

"What trouble that woman would be in for not bringing her kido to the square was beyond me"

・beyond me;

ここでは「俺の感知するところではない」という意味。beyondで超える・超越しているという原意より。

・chip away

取り除くこと。

 

コメント

調査団の仰々しさを目の当たりにしたリーヴァーは、使節を撃つといことの重大さを悟り、グレイソンとレオが自分を調査団から隠し続けていたことに気付きます。結構なリスクですよね。一体どういうこと?

また、アラスの住民のことは嫌っていても、兵士としての義務感は強く、自分の判断に責任を持っていることが伺えます。(意外)

そして、4章最後のパートではサイラス王の影響力について実感した出来事としてこの話が取り上げられていることが述べられています。確かに2章の最後で"it was an important moment in my life"って言っていましたしね。

 

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