第七官界の中心で咆哮する

イチオシのカナダ発ポストアポカリプスBL小説『Fallocaust』をはじめ、英語のM/Mロマンス(BL)を中心に、BL小説などをレビュー。

ポストアポカリプスBL「Fallocaust」第8章の読み方

第3回オンライン読書会の範囲です。

 

1〜2章は作者に許可いただいて翻訳したので、こちらからどうぞ。

『Fallocaust』はKindle Unlimitedでも、普通のKindleおよび紙の書籍でも読めます。そして「なか見!検索」で9章冒頭までお試し読みできる!

 

 

 

第8章の要約

残酷描写:微

性行為:なし

読了時間の目安:20分(10ページ)

 

**

 キャラバンの商人からギターを買う約束をしたキリアンだが、キャラバンが予定より早く出発してしまったことに気付く。後を追ってアラスの外に出るが、レギオン兵に捕まってしまう。

 

*この章はキリアンの一人称で語られます。視点(POV: Point of View)キャラクターが誰なのかを意識して読み始めよう。

導入

:前章の翌朝。キリアンの悪夢についての回想。

 

主人公の様子

:第4段落で家のダイニングに座っていることが書かれている(73P) 

ストーリーライン

・キリアンの悪夢についての回想(第1〜3段落 73P)

・ダイニングでラットの干し肉を食べている(第4〜6段落 73P)

・荷物をまとめてドクの所へ仕事に行く(7〜11段落 73〜74P)

(一行あき=場面転換)

・ドクの診療所でキャラバンの商人や傭兵の怪我の手当をする(12段落〜 74P)

  •  アラスではキャラバンが来てくれるように無料の宿泊や怪我の手当てなどを提供している。

・昨日買い物をした店の商人Jepsonに話しかけられる。スパイスを褒める(13段落〜 74P)

・スパイスはレギオン兵がたむろする危険な旧研究所都市から盗み出されたもの(15段落〜 74P)

  • 南にあるラボ群について。Skytechによって研究所都市に選ばれると、一帯が立ち入り禁止になる(17段落 74P〜)

・手作りのギターについて聞かれる。見せたいものがあると言われ、キャラバンの所へいく。Jepsonはアコースティックギターを取り出して見せる。魅了されたキリアンは、手作りのギターを売り、残りの代金は仕事が終わってから払うことにする。(18段落〜 75〜76P)

・仕事が終わるとすぐに家から代金を持ち出し、わくわくとスクエアに戻ると、キャラバンの姿は無かった。レギオンの検問を避けるため、予定より早く出発したことを知る(77P〜)

・手作りギターも手放してしまい、手元に何も無くなったことにひどく気落ちし、キャラバンを追いかけることを決意する。門番をしていたMattに外に出してもらう。リーヴァーは付いて来ているだろうかと思う(78P〜)

・キャラバンの後を追って走り出す。途中、ガイガーチップが放射線を感知して震える。道が悪くなって下り坂になっており、廃棄車両などで混み合っている所に差し掛かる(79P)

・迂回するより乗り越えた方が早いと判断するが、飛び降りて踏んだのはは切り離された人の腕だった(80P)

・周りを見回し、死体は人の手で切り離されていることを見て取る。見慣れた手作りギターを発見し、アラスに居たキャラバンであると分かる(80P)

・レギオン兵6人が現れる。逃げようとするが簡単に囲まれてしまう。(80P)

・兵士たちはキリアンを殺して食べることやレイプすることをほのめかして脅す(81〜82P)

・キリアンは自分はレギオン兵を撃ち殺している“レイヴン”の恋人だとハッタリを言って窮地を逃れようとする(83P)

・殴られて気を失う。

 

語彙・文法

"Doc had me tending to the wounds the merchats and mercenaries had aquired in their long journey to Aras." (74p)

ドクに商人や傭兵がアラスへの道中でこしらえた怪我の手当を任された。

  • have someone doing/do (使役動詞のhave):人にdoさせる
  • tend to :世話をする(他にtend to doで「doする傾向がある」という用法も頻出)

使役動詞は「have+動詞の原形」と習いますが、「have+現在分詞(doing)」の形もあります。参考↓

have O doingはhave O doとどう違うのか | 英語教師質問箱

woundsの後に関係代名詞が省略されていて、「he merchats and mercenaries had aquired in their long journey to Aras.」はwoundsを修飾しています。

 

"You won't survive long enough to tell him* if you keep hurting me." (83p)

*him:the superior(上官)

上官に報告するほど長くは生き残れないだろう→上官に報告する前に死ぬことになるぞ

訳)僕を痛めつけ続けるなら、上官に報告する前に死ぬことになるぞ。

 

コメント

 

うわーー面白くなって来た〜〜〜〜!そして今こそ!!!今こそストーカーが役にたつとき!!!!という段になって居ないリーヴァー!ばか!役立たず!!

いやぁ、お外は危険がいっぱいですね。前の章で王室直属ブランドのDek'koがキャラバンに入っているから、レギオンがお手柔らかにしてくれている・・・というような話があったと思うのですが、虐殺されちゃってるじゃねえか!という。Dek'koは品物を売り切って引き上げたのだろうか。

そして、なんか工場に売っぱらわれちゃうような気配ですが、歩哨のMattがキリアンの帰りを気にしてくれているはずなので・・・なんとか・・・・・なんとかなってくれ!!そして次章のPOV(視点者)はリーヴァーだ!ここからは怒涛の展開だぞ!各自衝撃に備えろ!!乞うご期待!!!!!

 

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